ラジオの仕事に戻って来れて良かったな、と実感しています。
スポーツ新聞や専門誌でのMLB取材も、もちろん得るものは沢山ありました。”世界の頂点”に立つ人たちの空気を間近で感じられ、歴史的瞬間にも立ち会えた。情報を追う緊迫感や「もっと知りたい」という欲求、文章を組み立てる時に目の前に風景が見えてくる嬉しさ・・・学んだし楽しい面も沢山ありました。イヤ物凄く楽しかったんです。
そんな経験も、ラジオにはかなわんのですよ。私にとって。
ラジオもマスコミの1媒体。ニュース性のあるものを取り上げる点ではその他のメディアと同じです。多分one and onlyな違いを言えば、私が今いるラジオの世界はFUN comes firstという点だと思っています。くだらないことだっていい。ほんわかすることやワクワクすることなど、「楽しい事」がメインなんです。
ラジオ復帰の最初の仕事「Wonderful Go!Go!」での会議で音楽ディレクターさんが「こんな時代だからさ、パァーッと元気になる曲を沢山かけようよ」と言った時、そして、今も継続中の「Countdown Connections」のディレクターさんが「俺たちの放送を聴いているこの時間だけはさ、楽しく過ごそうよ!って言う気持ちでいかなきゃな」と言った時、あぁ、私が大事だと思っていた点はあながち的外れではなかったんだなーと、心にじんわり熱い気持ちがこみ上げてきたのが忘れられません。
職業病が「ハッピーを追求する」って、なんて素敵な事なんだ。この部分があるから、私はラジオに戻って来れてよかったと思うのです。
そして、You know what? この感覚が、1960年代からあながち的外れじゃなかったのかも!とつくづく感じさせてくれた映画があるのですよ。
それが、間もなく公開になる「パイレーツ・ロック」
自分の原点や昔自分が目指したもの、悪戦苦闘はしているものの一応現在の自分も理想にしているもの・・・諸々が「間違っていないんだ!」と思わせてくれる映画でした。これからもずっと自分の心に刻まれるであろう映画だと思います。
舞台は60年代のイギリス。当時流行した海賊放送をもとにしたフィクションです。ビートルズがデビューし、一時代を築いたちょうどその頃、イギリス本土ではラジオでレコードをかける時間が1日2時間以内と制限されていたそうです。国民はレコードが聴きたかった。でも、BBCは断固ジャズ。「ならば!」とイギリスの法律が届かない海の上から24時間ロック音楽を流すラジオ局を作っちゃった!という、文字通り「ロック」なバックグラウンドに基づいています。
弾圧しようと政府が動く中、わざわざ喧嘩を売る行為。大の大人がなにを自分から面倒に飛び込むのか・・・と、8人のDJを突き動かすそのモチベーションこそ、私も信じる「ハッピーを追求する」職業病のはず。英語ではロックという言葉は、音楽ジャンルだけでなく「すげぇ!」という動詞にだって使われます。"Yeah! You guys rock! Radio rocks!" 映画を見ていて、そう拳を突き上げたくなる瞬間が沢山ありました。
ちなみに英語で「船をロックする」という「rock the boat」は転じて「事を荒立てる」という意味にもなります。
この映画の原題は「The Boat that Rocked」。ズバリです。
事を荒立てただけじゃなく、文字通りロックだった船。
Wanna get on board?
Then, tune in!
Radio still rocks even now!
これが公式サイト
http://www.pirates-rock.jp/
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1 comment:
「Wonderful Go!Go!」や「Countdown Connections」のディレクターさんの言葉、リスナーからしてもとても嬉しいです!
このところCCも聴けてないけど、そういったディレクターさんが作ってる番組ならラジオを聴ける環境になったら必ずtune inしますよ~(^^)/
パイレーツ・ロックも面白そうですね。
私もリスナーの1人として、早くラジオ船に戻りたいなぁ~
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